文責:進藤文月@minion_fumizuki

9月17日、レギオンズ!3度目の公式イベントにして、初の中部地方での開催となったしゃちほこ杯、無事開催となりました。
おり悪く台風の接近もありましたが、大会には31名もの方にご参加いただきました。まことにありがとうございます。
今回はちょっと写真が少なめで申し訳ないですが、早速レポートしていきたいと思います。

マスター分布

今回のマスターの使用率は以下の通りです。

マスター 使用数 使用率
星崎イノリ 9 29.0%
勝浦カヨ 7 24.1%
マオ・ニャン 6 19.4%
時任サクジ 4 12.9%
エリザベス・L 4 12.9%
シグ・Mc 1 3.2%

やはり環境最強と名高いイノリが使用率トップ、次いでオープニングフェスタ同様カヨとマオが続く形となりました。意外だったのはシグの使用率の低さ。オープニングフェスタでも優勝したように、決して弱いマスターではないはずですが、やはりアクリルフィギュアの影響があると言わざるを得ない…?

決勝戦

今回はスイスドロー5回戦で行われ、4回戦終了時点で全勝者が2人残ったためこちらを決勝戦という扱いとし、この試合については試合の流れをレポートしていこうと思います。

勝ち残った2名はTKマンさん(イノリ)とにぼっしーさん(カヨ)。TKマンさんが環境最強を見せつけるのか、にぼっしーさんがそれを阻むのか。

ジャンケンの結果、勝利したにぼっしーさんが後攻を選択。にぼっしーさんはこれまでの試合すべて後攻を取っており、その選択に絶対の自信が見えます。一方のTKマンさんは初期手札にエルルーンを2枚抱えて少々重い手札。

1ターン目は、お互いに「クローネの森林警備隊」を中央にプレイ。これに対しTKマンさんは2ターン目、移動攻撃の後に「フェレスの狩人セシル」をプレイするベストムーブ。しかし、この2ターンでTKマンさんは「エルルーン」を2枚ともチェンジしている思い切った選択をしています。しかし3ターン目、チェンジドローでなんと3枚目の「エルルーン」をドロー。不安も解決したところで「セシル」や追撃の「シグレ」で攻勢を仕掛けます。にぼっしーさんは「ヤタガラス」で「新緑」をWT3から一気にフィールドに戻し、「シグレ」を相打ちに取りますが、追撃の手を緩めないTKマンさん。4ターン目は「ハイドルイド・サーリャ」をプレイ。「クローネ」を+2/+2にして「ヤタガラス」を倒した後「セシル」で攻撃。ここまででライフは20対13。

そしていよいよカヨ覚醒の4ターン目になります。にぼっしーさんはここからが本領発揮とばかりに、早速「アメノサギリ」をプレイ。強襲で「サーリャ」を倒した後、スタンバイから「クローネ」と「カスミ」(「カスミ」は場の「クローネ」を撃墜)、その誘発で「新緑」を展開し、「サギリ」+ミニオン3体の場を成立させます。これで一気ににぼっしーさんのペースになるか。一方のイノリも覚醒、「リコッテ」をプレイして場を固めるも、相手のミニオンを削りきることができません。

「アメノサギリ」が生き残ったことで一気に主導権を握るにぼっしーさん。5ターン目は「カスミ」を特攻、「新緑」で「セシル」と相打ちを取って一旦自分の場を空けた後に「リコッテ(中)」→リコッテの能力で「ヤタガラス(左)」→ヤタガラスの能力でWTを下げてからの「新緑(右)」と再展開。「リコッテ」に強襲を与え、弱体化している相手の「リコッテ」を捌いた後、「新緑」と「アメノサギリ」で相手のライフに初のダメージを与えます。ライフは16対13。

6ターン目のTKマンさん。事前に「いたずらピクシー」を中央に置いて「リコッテ」にダメージを与えてから(その後「ピクシー」は即撤退)、こちらも「エルルーン」を投入します。対象は「リコッテ(中)」。そして「サーリャ(右)」へと繋ぎ「リコッテ」を一時的に5/6に。ここで「エルルーン」に強襲を与えて「リコッテ」と相打ち。3枚目の「エルルーン」をここで落とす決断をします。自分の「リコッテ」の正面が空き、ここで相手に主導権を握られている要因…「サギリ」を落とすか否かの選択となります。ここでTKマンさんはマスターへの攻撃を選択。相手のライフを8まで減らします。この判断、吉と出るか凶と出るか。

対するにぼっしーさん、ここで「神代の剛力」をドロー。しばらくの思慮の後、一気に動きます。まず「新緑」で「リコッテ」に攻撃、次いで手札から「エリン」をプレイし「新緑」を再び「リコッテ」へ。更に「エリン」に強襲を与えて「リコッテ」をブレイクします。その後、「ヤタガラス」を中央へ移動攻撃(ライフ16→14)、更に手札から2枚目の「エリン」をプレイし、もう一度呼び戻した「新緑」と手札からの「カスミ」で「サーリャ」をブレイク。最後は「アメノサギリ」でマスターへ攻撃。残りライフは11。ミニオンは左から「カスミ」「ヤタガラス」「エリン」。怒涛の連続プレイで引き続きミニオン3体の場をキープし続けます。

引き続き盤面はにぼっしーさんが支配している中、TKマンさんの手札とスタンバイのミニオンはHP1のミニオンばかりで、「サギリ」のいる中ではプレイもできない状態。ここでTKマンさんは「シュカ」をプレイ、相手の「ヤタガラス」を倒しつつ、ライフを削りきる作戦に出ます。いよいよ決着が見えてきました。

ここでにぼっしーさんのターン。場に「カスミ(左)」と「エリン(右)」、相手のミニオンはゼロ、手札に「神代」と3枚目の「カスミ」、コアは5個、相手のライフは11。
勝負は何が起こるか分かりません。この状況、与えられるすべてのダメージを相手マスターに与えれば決着…でした。
勝負は何が起こるか分かりません。
ここでにぼっしーさん、「剛力」を使用して6/6になった「エリン」で、
「シュカ」をブレイク。
結果的に、このターン生き残ったTKマンさんは、その返しで「スイッチアタック」をプレイし勝負あり。優勝はTKマンさんの手に渡りました。TKマンさん、優勝&3人目のアクリルフィギュア獲得おめでとうございます!

最後の最後で致命的なミスが出てしまったにぼっしーさん、試合後のコメントでは「シュカのプレッシャーに負けた」とのことです。シュカのカードパワーもありますが、やはりそこまでに「アメノサギリ」を無視してでもライフを5まで減らしていたことが大きく、以前深山さんのTIPSでも書かれていた「積極的にマスターのライフを狙う」というプレイが結果的にお互いの明暗を分けたといえるでしょう。とはいえ大会ではイノリと5回中4回当たり、うち3回勝ち、決勝戦でも追い詰めていたにぼっしーさんのカヨは、環境最強と言われているイノリにも対抗の余地があるということを教えてくれたと思います。

大会終了後は、新弾のカードプレビューとともに、今後の展開についても少々お話いたしました。カードプレビューについては公式でも公開されると思いますので、そちらをご参照ください。
今回は何かと拙い運営で申し訳ありませんでしたが、次回以降も名古屋で、他にも色々な地域で公式大会が開催できればと思います。その際は、自分ももっと運営とMCのスキルを上げていければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
次回の公式大会は、10月1日の「チャンピオンシップ」になります。ダブルエリミネイション、チェスクロックの使用など、強い競技性が盛り込まれた大会になっていますが、参加資格に制限は設けておりませんし、サイドイベントにガンスリンガーも行っていますので、お気軽に会場にお越しください。

最後に、本大会の上位者のデッキレシピを掲載いたします。オープニングフェスタから3か月、研究もだいぶ進んでいった中で、デッキ内容はどのようになっているかをご覧ください。それでは、またチャンピオンシップでお会いしましょう。

デッキレシピ

1位:TKマンさん

使用マスター:星崎イノリ
デッキタイトル:「チームざくれろイーターズ」
コメント:「チームざくれろイーターズの勝利だ!(ドヤァ」

カード名 枚数 カード名 枚数
リトルドラコ 3 新緑の精霊 3
かまいたちの末妹シグレ 3 花冠の戦士エリン 1
いたずらピクシー 3 フェレスの狩人セシル 2
フォレストフェアリー 3 スマッシュブロー 3
スイッチアタック 3 ハイドルイド・サーリャ 3
妖精女王『エルルーン』 3 女王の護衛戦士リコッテ 3
荊棘の女王『シュカ』 3 一斉攻撃 2
クローネの森林警備員 2

全勝で優勝を飾ったTKマンさんのフェアリーテイマーデッキです。3コストミニオンは0枚、4コストミニオンは「サーリャ」のみ。軽量ミニオンを集中的に投入し、序盤のボードアドバンテージを最優先にした構築になっています。その理由として、TKマンさんは「ミラーマッチの時にライフレースで不利を取られないように」とのコメントをいただきました。ミニオンで場に空きを作らないことは、単純だが有効な作戦ということですね。

2位:マサさん

使用マスター:マオ・ニャン
デッキタイトル:なし

カード名 枚数 カード名 枚数
下忍カスミ 3 火竜炎撃 2
スチームメイド・ステラ 3 白刃一閃 2
チェインライトニング 2 かまいたちの末妹シグレ 2
吸血姫『アコニー』 3 座敷わらし『シノ』 3
ブラッドスウォーム 3 烏天狗キッカ 3
ジャック・オ・ランタン 3 炎竜アレクサンドラ 2
マジックミサイル 3 カーバンクル 3
デスクラウド 3

4勝1敗ながら、オポーネント差で2位に輝いたマサさんのマオ・ニャンデッキです。元々マオのスタンダードプランであるアグロスタイルのデッキを、PRカード「カーバンクル」で一足先に新弾の恩恵を受けバージョンアップさせたものといえるでしょう。更に『シノ』も投入し、ウェイトターン加速に特化しています。

3位:りっかさん

使用マスター:星崎イノリ
デッキタイトル:「大阪から来ました」

カード名 枚数 カード名 枚数
かまいたちの末妹シグレ 3 新緑の精霊 3
いたずらピクシー 3 花冠の戦士エリン 1
フォレストフェアリー 3 フェレスの狩人セシル 3
スイッチアタック 3 スマッシュブロー 2
ケットシーの剣士 1 クローネの魔法騎士 2
妖精女王『エルルーン』 3 ハイドルイド・サーリャ 3
荊棘の女王『シュカ』 3 女王の護衛戦士リコッテ 3
ウォークライ 2 一斉攻撃 2

1位のTKマンさんに続き、3位にもイノリが入り込んできました。こちらは「ウォークライ」を投入し、同コスト帯でのバトルを意識した構築になっています。また、TKマンさんのデッキもそうでしたが、上位2人のイノリデッキはどちらもかなり緑単色に寄せているのが特徴です。どちらも「一斉攻撃」を入れており、それを有効活用するためでしょう。

4位:にぼっしーさん

使用マスター:勝浦カヨ
デッキタイトル:後攻サギリ

カード名 枚数 カード名 枚数
下忍カスミ 3 夜叉姫『クラミツハ』 2
小さき怨恨アリス 2 クローネの森林警備員 3
十字手裏剣 2 新緑の精霊 3
蒸気装甲兵 2 花冠の戦士エリン 3
デスクラウド 2 フェレスの狩人セシル 3
戒めの呪言 1 スマッシュブロー 2
神代の剛力 2 女王の護衛戦士リコッテ 3
ヤタガラス 3 一斉攻撃 1
結界神『アメノサギリ』 3

決勝戦で惜しくも敗れてしまったにぼっしーさんのデッキです。デッキタイトル通り、後攻でのプレイングを意識した構築になっています。目的は当然「アメノサギリ」の先置きですが、最大勢力のイノリ相手にはロードを出すターンを遅らせるという意図もあるそうです。特徴的なのは「衰弱のまじない」の不採用と「十字手裏剣」の採用です。「十字手裏剣」はアグロ環境においては複数のミニオンを対処できる可能性があり、「まじない」より有効な局面があるといえます。もちろん、「アメノサギリ」との相性は言うまでもありません。


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