デザイナーの深山です。

いよいよ「竜姫の覚醒」も明日発売!
先行して公開していたカードデータベース版に加え、pdf版のカードリストも公開いたしました!

さて、ついに「レギオンズ!」も第2弾環境に突入しますが、今回は第1弾環境の総括と、「竜姫の覚醒」のデザインコンセプトについて語っていきたいと思います。

ゲームの深化

「竜姫の覚醒」では、第1弾には複雑すぎるとして収録を見送ったいくつかのメカニクスを収録しております。
それが「アンロック時効果」と、2つのキーワード能力「結界」と「跳躍」です。

「アンロック時効果」は「配置時効果」と似て非なる能力ですが、第1弾環境ではやはり、レギオンズ!の最大の特徴である「タイムラインバトル」を楽しんで頂く事を優先し、「アンロック時」のみ発生する効果の収録は見送りました。
ですが、タイムラインから繰り返し使用できる「配置時効果」と違い、1回のみの「アンロック時効果」は、思い切った強力な効果を収録できる為、プレイ時のダイナミズムもより大きく、より多様になります。

また、「結界」と「跳躍」に関しても、カードプールが110枚の段階では不要とみて見送りましたが、第2弾ではより様々なデッキ構築をお楽しみ頂くために、カード間の相性が強く出る、この2つのキーワード能力を導入しました。

第2弾環境では、対戦相手とのキーカードを巡る駆け引きが、より重要になることでしょう!

ビートダウン/コントロール間バランスの調整

「レギオンズ!」は、ミニオンとロードによる派手なバトルを指向してデザインしたTCGです。第1弾環境においても、それはしっかりと実現出来たと考えています。

ただ、私が想定した以上にコントロールカード(相手のミニオンやロードを取り除くカード)が弱かった事と、5コストのミニオンに対して、6コストのミニオンがコストパフォーマンスに劣ってしまった事は認めざる得ません。
その為、アグロ寄りのミッドレンジデッキ(5コスト以下のミニオンと、6コスト以下のロードを使うデッキ)が強くなりすぎ、6コストのミニオン及び、7コスト以上のロードが活躍しにくい環境でありました。

申し訳ありません。ハッキリと申しあげましょう。「女王の護衛戦士リコッテ」「荊棘の女王『シュカ』」はオーバーパワーでした。

妖精女王『エルルーン』」は、意図してオーバーパワーなカードとしてデザインしたのですが(TCGに置いて、デッキの中核となり個性を放つオーバーパワーなカードは必要だと考えております)、それと強烈にシナジーする「女王の護衛戦士リコッテ」のオーバーパワーはよくありませんでした。

ただ、早急な禁止カード指定などを行うレベル、つまりブロークンとまでは考えておりません。(現時点においては…!)
問題は、「妖精女王『エルルーン』」「女王の護衛戦士リコッテ」のリアニメイト戦術、そして「荊棘の女王『シュカ』」のビートダウンを咎められるカードが環境に存在しない事です。

1枚の「死神少女『ルルシュ』」や「ブルーフレイムピラー」では、「女王の護衛戦士リコッテ」を除外出来ません。そして「荊棘の女王『シュカ』」を止めるには「ホーリーバニッシュ」は重すぎます。

第1弾環境では、レギオンズ!のウリであるタイムラインバトルを楽しんで欲しい、そして、ど派手なロードのぶつかり合いを楽しんで欲しいという想いから、リアニメイト戦術を咎めるカードと、ロードを咎めるカードを弱く調整しすぎ、枚数自体も足りておりませんでした。

そこで「竜姫の覚醒」では、ミニオン/ロードに対して力不足であったスキル/アーツによるコントロール能力を強化し、ビートダウン/コントロールのバランスを調整いたしました。
ファイアボルト」「マナスマイト」「聖剣の加護」「」などなど…。「竜姫の覚醒」は、ロードだけではなく、スキル/アーツも強烈な個性を放つようになっております。

そしてもう1つ、「荊棘の女王『シュカ』」の問題です。この「6/6速攻+貫通3+スタンバイ破壊」の暴力を止め得るミニオンとしては、第1弾には「オーガクイーン」と「樹木兵マリー&チコリー」の2枚がありましたが、そのどちらもコストパフォーマンスに優れているとまで言えず、これが、5コスト以下のミニオンに偏重した環境を招いておりました。
そこで、6/6を止めつつ、5コスト以下のミニオンを強烈に咎める性能を持つ「マスターニンジャ」や、HP7で真っ正面から受け止められる長期戦指向の「慈愛の天使ハモニア」「ガーディアンナイト・アセリア」など、ミッドレンジ~コントロール指向のデッキをサポート出来るミニオンを、第二弾では多数追加しております。

これにより、デッキはより個性的になり、環境は多様化すると確信しています。

白属性のテコ入れ

最後にもう一度、お詫びしなければなりません。
第1弾環境において、白属性は、他の属性に比べ明らかに力不足でした。第1弾における属性間のバランスは、「緑>赤>黒>>>白」となっており、これは公式大会において白属性カードの採用が顕著に少ない事からも明らかです。

申し訳ありません。白属性は、防御/回復に優れた属性としてデザインしたのですが、レギオンズ!における「コア12個勝利ルール」との兼ね合いにおいて、防御/回復の調整を上方向にミスってしまうと、ひたすら遅延をしつづけるだけの退屈なデッキが環境にのさばってしまう恐れがあり、意図的に弱く調整しておりました。

もちろん、この状況をそのままにして置くつもりはありません。
白属性は、ただ漫然と防御/回復に優れた属性というのではなく、序盤~中盤での防御に優れつつも、終盤においては決定力も兼ね備えた属性として再デザインしております。

使いやすいコントロールカードとして「足止めの罠」、速攻ユニットを強烈に咎める「守り神『オサキサマ』」、攻防一体のパワーを持つ「武具精霊マサムネ」、防御と回復に加え「跳躍」でのリーサルも狙える「慈愛の天使ハモニア」…。
そして、なんといっても、強烈な決定力を持つロードレア「天界の光竜『アイオーン』」!
生まれ変わった白属性をお楽しみ下さい!


先頭へ戻る